第十三話 決断

今まで働いてきたどの会社とも全く違う、
私の常識はどれも通用しない、
そんなE社でなんとか生きていけるように何をしたか。

 

私はとにかく上司との面談を繰り返しました。
このポジションに何を求めているのか。
私はどういう動きをすることを求められているのか。

 

部下がいたので、部下に対しても、私にしてほしいことは何か、
どうすればもっと気持ちよく働けるのか。

 

とにかく会話を繰り返して、その中から道筋を見つけて、
進んでいこう…それしかないと信じてがんばりました。

 

でも、どうやら私のがんばり方はE社では間違っていたらしく、
どうコミュニケーションをとって、どう動いても拒否され、
あからさまな敵意を持った相手も多くいて、
そんななかで私はどうしていいか、本当にわからなくなってしまいました。

 

自分の中には答えはないから上司と相談…。
でもその相談のなかでは何も生まれず。

 

ひとりで黙々と間違ったことやっていたなら、
正しい方向に正すチャンスがないので、失敗を繰り返すこともあるかもしれません。

 

わたしは、自分が間違ったことをしないように、ずっと周囲とコミュニケーションを取り続けて、それで何もできなかったんです。


コミュニケーションの取り方を間違えていた、それもあるかもしれません。

 

もしかしたら、本当に合わないところというのは、
こういうところのことかもしれない。

 

このままだとC社のときに経験したような…うつが復活してしまうかもしれない。

 

そう考えたら、「判断は早いほうが、会社にとっても私にとってもいいんだ」
という思いでいっぱいになっていました。

 

その頃はすでにアラフォーにさしかかった年齢。

新卒で入った会社を辞めるのとはまったく状況が違うのに、
どうしても耐え切れず、退職することにしたのは入社4か月目でした。